猫と安心して暮らすための賃貸住宅選び 〜プロが教える7つの必須ポイント〜
「ペット可」と書かれているのに、猫は不可。
やっと見つけたと思った物件で、脱走や退去費用に悩む。
猫との暮らしを大切にしたいだけなのに、
なぜこんなに物件探しは難しいのでしょうか。
この記事では、愛猫との引っ越しで数々の失敗と後悔を経験した
猫特化型不動産仲介「ゴロゴロ不動産」が、
猫と安心して暮らすために本当に確認すべき
【7つの必須ポイント】をお伝えします。
はじめに〜猫との物件探しで味わった苦労と挫折〜
こんにちは。
愛猫家のための不動産会社「ゴロゴロ不動産」のYASUKOです。
現在は猫専門の不動産会社を運営していますが、
実は数年前、愛猫コーギー(犬ではなく、猫です)との引っ越しで、
想像以上の苦労と挫折を経験しました。
「ペット可」と書かれた物件に問い合わせても、
返ってくる答えは「犬は大丈夫ですが、猫は不可です」。
やっと見つけた物件でも、
玄関が室内と直結していて脱走が心配だったり、
床材が傷みやすく、退去費用が頭から離れなかったり。
猫との暮らしを大切にしたいだけなのに、
選択肢は「諦める」か「どこかを我慢する」か。
そんな状況に、何度も直面しました。
正直、「猫と暮らす賃貸は、こんなに大変なんだ」と
何度も心が折れそうになりました。
それでも試行錯誤を重ね、ようやく
「猫にも人にも無理のない住まい」にたどり着けた経験が、
今のゴロゴロ不動産の原点になっています。
この記事では、そうした実体験と、
不動産のプロとしての視点を掛け合わせ、
猫と安心して暮らすために本当に確認すべき
7つのポイントを整理してお伝えします。
猫と安心して暮らすために本当に確認すべき7つのポイント
ポイント① 「ペット可」=「猫OK」ではない現実を知る
まず最初に知っておいていただきたいのが、
「ペット可」と書かれている賃貸物件の多くは、
必ずしも「猫もOK」という意味ではない、という現実です。
実際に物件探しをしていると、
「ペット可だから大丈夫だと思っていたのに…」
と、ここでつまずく方がとても多くいらっしゃいます。
ペット可物件に潜む“猫NG”の理由
不動産業界では、「ペット可」と一言で書かれていても、
その中身は物件ごとに大きく異なります。
特に多いのが、
「犬はOKだが、猫は不可」というケースです。
- 壁や柱での爪とぎによるキズ・汚損の心配
- スプレー行動(マーキング)によるニオイ残りの懸念
- 完全室内飼いが前提でも、脱走リスクがゼロではない
- 原状回復費用が高額になりやすいという貸主側の不安
こうした理由から、
「ペット可」として募集されていても、
実際には“犬のみ可”として運用されている物件が
少なくないのが現状です。
実際、私自身も「ペット可」と書かれた物件に
何件も問い合わせましたが、
その多くで「猫は不可です」と言われました。
必ず確認してほしい3つのポイント
- 猫の飼育が明確に許可されているか(犬のみ可ではないか)
- 飼育可能な頭数に制限があるか
- 去勢・避妊手術の有無が条件になっていないか
この確認をせずに話を進めてしまうと、
「申し込み直前で猫NGが判明する」
という、精神的にも大きなダメージを受ける結果になりがちです。
だからこそ、
物件探しの最初の段階で
“猫も本当に大丈夫か”をはっきりさせることが、
何より大切な第一歩になります。

※ペット可=猫OKとは限らない、という現実。
多くの方が、ここで最初につまずきます。
ポイント② 飛び出し・脱走リスクを最小限にする間取り選び
猫との暮らしで、最も避けたい事故のひとつが
玄関やベランダからの「飛び出し・脱走」です。
一度外に出てしまうと、
驚きやパニックから帰ってこられなくなるケースも少なくありません。
だからこそ、
物件選びの段階で「脱走しにくい間取りかどうか」を
しっかり確認しておくことが、とても重要になります。
ワンルーム・1Kで起きやすいリスク
特に注意が必要なのが、
ワンルームや1Kなど、玄関と居室が直結している間取りです。
このタイプの物件では、
玄関ドアを開けた瞬間に室内が丸見えになるため、
猫がそのまま外へ飛び出してしまうリスクが高くなります。
帰宅時にお出迎えをしてくれる猫ほど、
この事故は起こりやすいと言えるでしょう。
実際、うちのコーギーも帰宅すると必ず玄関まで来るタイプで、
ドアを開けるたびにヒヤッとする場面が何度もありました。
脱走リスクを下げる間取りのチェックポイント
- 玄関と居室の間にドアや廊下があり、空間が分かれているか
- 玄関ドアが開いても、猫が直接外を見られない構造か
- ベランダや窓に、開閉制限や柵を設置しやすいか
- 室内ドアのノブが、猫に開けにくい形状になっているか
すべてを完璧に満たす物件である必要はありませんが、
「どこにリスクがあり、どう対策できるか」を
事前にイメージできるかどうかが大切です。
後から柵やゲートを設置できるかどうかも含めて、
現地でしっかり確認しておきましょう。
脱走対策は、
住み始めてからでは遅いケースもあります。
だからこそ、
間取りを見るときは「暮らしやすさ」だけでなく、
“猫の動き”を想像しながらチェックすることが、
安心して暮らすための大きなポイントになります。
ポイント③ 床・壁の素材選びで退去費リスクを大幅削減
猫との暮らしで、
後から「こんなはずじゃなかった…」となりやすいのが、
退去時の原状回復費用です。
引っかきキズや汚れはある程度覚悟していても、
床や壁の素材によっては、
想像以上の金額を請求されるケースも少なくありません。
実はこの差を生むのが、
物件選びの段階で見落とされがちな
「床材」と「壁の仕様」です。
【実体験】退去時に高額請求されたケース
私自身、以前住んでいた物件で、
猫がおしっこをしてしまったことがありました。
すぐに掃除をしたのですが、
フローリングの継ぎ目から染み込んでしまい、
退去時に「床の全面張り替え」が必要だと言われました。
結果として請求された金額は、
約30万円。
この経験から、
「素材選びは見た目以上に重要だ」
ということを、身をもって知ることになりました。

※床材や壁の仕様ひとつで、退去時の負担は大きく変わります。
猫との暮らしに向いている床材とは
床材にはさまざまな種類がありますが、
猫との暮らしという視点で見ると、
向き・不向きがはっきり分かれます。
- フローリング: 見た目は良いが、滑りやすく、染み込みやすい
- 無垢材: 温かみはあるが、水分や汚れに弱い
- クッションフロア: 防水性が高く、部分補修しやすい
- 畳: 爪とぎや汚れで交換リスクが高い
特におすすめなのは、
クッションフロアや、張り替えを前提とした床材です。
汚れた場合でも、
「一部交換で済むかどうか」は
退去費用を大きく左右します。
壁の仕様も必ずチェック
床だけでなく、壁の仕様も重要なポイントです。
特に注目してほしいのが、
腰の高さあたりで壁材が切り替わっているかどうか。
この「見切り」がある物件であれば、
万が一キズが付いても、
下部分だけの補修で済むケースがあります。
猫と暮らす賃貸では、
「キズをつけないこと」よりも、
「キズが付いたときにどうなるか」を
想像しておくことが大切です。
床や壁の素材を意識するだけで、
退去時の不安は大きく減らすことができます。
ポイント④ 騒音問題と建物構造 〜RC造を選ぶべき理由〜
猫との暮らしで、意外と見落とされがちなのが
「音」に関する問題です。
猫は夜行性の習性があり、
深夜や早朝に突然走り回ったり、
ジャンプを繰り返したりすることも少なくありません。
その音が原因で、
近隣トラブルにつながってしまうケースもあります。
猫の生活音がトラブルになりやすい理由
猫自身は静かに暮らしているつもりでも、
人の生活リズムとは異なる行動が多いため、
音の問題が表面化しやすくなります。
特に多いのが、
下の階や隣室への足音・着地音です。
- 夜中に突然始まる「運動会」
- 高い場所からのジャンプ音
- 走り回る足音が響いてしまうケース
可愛くて元気な姿ではあるものの、
集合住宅では「可愛い」だけでは済まされない場面も出てきます。
だからこそ、
物件選びの段階で
音が伝わりにくい構造かどうかを確認しておくことが大切です。
建物構造による防音性の違い
賃貸住宅には、いくつかの建物構造がありますが、
防音性には大きな差があります。
猫との暮らしを考えると、
この違いはとても重要なポイントになります。
- 木造: 音が伝わりやすく、生活音が響きやすい
- 鉄骨造: 木造よりは良いが、防音面では不十分なことも
- RC造(鉄筋コンクリート): 音が伝わりにくく、安心感が高い
RC造がおすすめな理由
RC造(鉄筋コンクリート造)は、
壁や床に厚みがあり、
上下階・隣室への音の伝わり方が大きく異なります。
そのため、
猫の足音やジャンプ音によるストレスを
最小限に抑えることができます。
また、防音性だけでなく、
耐震性や耐火性の面でも安心感が高いのがRC造の特徴です。
猫は環境の変化に敏感な生き物だからこそ、
「揺れにくい」「静かな空間」は、
日々の安心にもつながります。
猫との暮らしでは、
「音を出さない工夫」よりも、
「音が伝わりにくい環境」を選ぶことが重要です。
建物構造まで意識して物件を選ぶことで、
ご近所とのトラブルを防ぎ、
人も猫も落ち着いて暮らせる住まいに近づきます。
ポイント⑤ 天井の高さと広さ 〜猫の幸せは「高さ」にあり〜
部屋探しというと、
どうしても「何帖あるか」「広さは十分か」
といった床面積に目が向きがちです。
ですが、猫との暮らしでは、
人が感じる“広さ”と、
猫が感じる“快適さ”は少し異なります。
猫にとって大切なのは、
床の広さ以上に「縦の空間」。
つまり、天井の高さです。
なぜ猫は「高い場所」を好むのか
猫はもともと、
高い場所から周囲を見渡すことで
安心感を得る生き物です。
少し高い場所に登れるだけで、
落ち着いて過ごせたり、
ストレスが減ったりすることもあります。
- 高い場所から部屋全体を見渡すのが好き
- 人や他の猫との距離を自分で調整したい
- 上下運動で運動不足を解消している
キャットタワーや棚が好きな猫が多いのも、
こうした習性によるものです。
つまり、
「天井が低い=居場所が限られる」
ということにもなりかねません。

※天井に余裕があるだけで、猫の行動範囲は大きく広がります。
目安になる天井高と、現実的な考え方
賃貸住宅の天井高は、
一般的に2.2〜2.3m程度が多いと言われています。
もし可能であれば、
2.4m以上の天井高があると、
キャットタワーや棚を設置しやすく、
猫にとっての居場所を増やしやすくなります。
とはいえ、
必ずしも天井が高い物件でなければ
猫と暮らせない、というわけではありません。
大切なのは、
その空間で「縦の動線」をどう作れるか。
家具の配置や工夫次第で、
猫の満足度は大きく変わります。
猫との暮らしでは、
「何帖あるか」よりも
「どう動けるか」が重要です。
天井の高さや縦の空間を意識することで、
同じ広さの部屋でも、
猫にとっての快適さは大きく変わってきます。
ポイント⑥ 日当たりと24時間換気 〜見逃しがちなニオイ対策〜
猫との暮らしで、
意外と後回しにされがちなのが
「空気環境」です。
日当たりは気にしていても、
換気の仕組みまで確認している方は、
実はそれほど多くありません。
ですが、
この差が日々の快適さや、
ニオイの感じ方に大きく影響してきます。
猫トイレのニオイは「換気」で差が出る
猫と暮らすうえで、
どうしても避けられないのがトイレのニオイです。
こまめに掃除をしていても、
留守中や夜間など、
すぐに対応できない時間帯は必ずあります。
このとき、
空気がこもりやすい部屋かどうかで、
帰宅時の印象は大きく変わってきます。
- 窓が少なく、空気が入れ替わりにくい
- トイレ周辺に換気扇がない
- 湿気がこもりやすく、ニオイが残りやすい
自分では慣れてしまっていても、
来客時に「ニオイ、大丈夫かな…」と
気になった経験のある方も多いのではないでしょうか。
24時間換気があるかどうかを確認する
物件を内見するときは、
ぜひ「24時間換気システム」があるかどうかも
チェックしてみてください。
24時間換気がある物件では、
常にゆるやかに空気が循環するため、
ニオイや湿気が溜まりにくくなります。
また、
猫トイレを換気扇の近くに設置できるかどうかも、
あわせて確認しておくと安心です。
小さな違いですが、
毎日の快適さには大きく影響します。
日当たりは「猫の健康」にも関係する
日当たりの良さは、
人にとって気持ちがいいだけでなく、
猫の健康面にも関わってきます。
日光浴は、
猫にとってリラックス効果があり、
体内リズムを整える助けにもなります。
必ずしも南向きである必要はありませんが、
日中にどこか一か所でも
自然光が入るスペースがあるかどうかを
確認しておくと良いでしょう。
猫との暮らしでは、
目に見える設備だけでなく、
空気や光といった「環境」も大切な要素です。
日当たりと換気を意識することで、
ニオイの悩みが減り、
人も猫も、より心地よく暮らせる住まいに近づきます。
ポイント⑦ キッチンの安全性 〜危険がいっぱいの場所〜
猫と暮らす住まいの中で、
実は最も注意が必要なのがキッチンです。
人にとっては便利で当たり前の空間でも、
猫にとっては危険が潜んでいる場所でもあります。
猫にとってキッチンが危険な理由
猫は好奇心が強く、
高い場所や狭い隙間に入りたがる生き物です。
そのため、
キッチン周りでは思わぬ事故が起きてしまうこともあります。
- 加熱中のコンロに飛び乗ってしまう
- 包丁や調理器具に触れてしまう
- 開いていた引き出しに入り込んで閉じ込められる
- 誤って人が踏んでしまいそうになる
もちろん、
すべての猫がトラブルを起こすわけではありません。
ですが、
「起きてから対処する」よりも、
「起きにくい環境を選ぶ」ことが大切です。
間取りでチェックしておきたいポイント
物件を選ぶ際は、
キッチンの配置や区切り方も確認しておきましょう。
特におすすめなのは、
キッチンと居室の間に
ほどよい“距離”や“仕切り”がある間取りです。
- 引き戸や扉でキッチンを仕切れる
- コンロが壁付けで、飛び乗りにくい
- 作業スペースが十分あり、人が慌てず動ける
完璧を目指さなくても大丈夫
最初からすべてが理想通りの物件を
見つけるのは簡単ではありません。
ですが、
「ここは工夫が必要だな」と
事前に分かっているだけでも、
暮らし始めてからの対策がしやすくなります。
キッチンは、
猫との暮らしの中で特に注意したい場所のひとつです。
間取りや動線を意識して選ぶことで、
事故のリスクを減らし、
安心して暮らせる住まいに近づきます。
まとめ 〜猫と人、どちらも無理をしない住まい選びのために〜
猫と安心して暮らすための賃貸住宅選びには、
「猫が好き」という気持ちだけでは
乗り越えられない壁があるのが現実です。
ですが、
今回お伝えした7つのポイントを知っているだけで、
避けられる失敗も、減らせる不安も、確実にあります。
- 「ペット可=猫OK」ではない現実を知る
- 飛び出し・脱走リスクの少ない間取りを選ぶ
- 床や壁の素材で退去費用リスクを減らす
- 建物構造で騒音・安全性を考える
- 広さより“高さ”を意識する
- 日当たりと換気でニオイ問題を防ぐ
- キッチンの安全性にも目を向ける
すべてを完璧に満たす物件を
最初から見つけなくても大丈夫です。
大切なのは、
「あとから後悔しやすいポイント」を
事前に知ったうえで、選択すること。
そして、
ひとりで悩み続けないことです。
ゴロゴロ不動産は、
猫と暮らす人にとっての
“失敗しにくい選択肢”を一緒に考えるための不動産会社です。
無理に物件を勧めることはありません。
今の状況や不安を整理するだけでも構いません。
「この条件、実際どうなんだろう?」
「自分と猫の場合は当てはまる?」
そんな小さな疑問からで大丈夫です。
ひとつでも不安が残ったら、そこで止まって大丈夫です。
※ 無理な営業や、しつこい連絡は行っていません









