猫と安心して暮らすための賃貸住宅選び【②床・内装と原状回復の考え方】
こんにちは。
愛猫家のための不動産会社「ゴロゴロ不動産」のYASUKOです。
猫と暮らす住まいを探すとき、あまり深く考えずに決めてしまいがちな盲点が、床や壁の素材ではないでしょうか。
はじめに|退去時に後悔しやすいポイント
猫と暮らす賃貸で、あとから「一番大変だった…」という声が多いのが、退去時の原状回復費用です。
- 床に染みてしまったおしっこ
- 爪とぎによるき傷
- 壁紙の汚れや破れ
住んでいる間は「まあ、大丈夫かな」と思っていても、退去時にまとめて指摘され、初めて現実を知るというケースは少なくありません。中には、想定外の高額な精算・支払いに驚いてしまう方も。
この記事では、入居前に床や内装をどう見ておくと後悔しにくいかを整理していきます。猫との暮らしを安心して楽しむためにも、ぜひ最後まで読んでみてください。
猫の暮らしと床・内装は切り離せない
猫と暮らすと、どうしても起こりやすいのが次のようなことです。
- 粗相(トイレ以外での排泄)や吐き戻し
- 爪による引っかき傷・き傷
- 走ったり急停止したりを繰り返す動き
これらは「しつけが足りない」わけではなく、猫という生き物の特性です。どれだけ気をつけていても、完全に防ぐことはできません。だからこそ、床や内装は「傷つかない前提」ではなく、”どう傷つくか”を想定して選ぶという考え方が大切になります。
国土交通省が定めた「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」でも、通常の使用による損耗と故意・過失による損耗の区別について詳しく説明されています。猫との暮らしでは、どちらに該当するかが退去時の費用に直結するため、入居前の段階から理解しておくことが重要です。
フローリングは見た目以上に注意が必要
一般的な賃貸で多いのが、フローリング仕上げの床です。見た目はきれいでおしゃれですが、猫との暮らしでは注意点が3つあります。
まず、滑りやすく足腰に負担がかかりやすいこと。猫は滑るフローリングで走ると、関節や腰に負担がかかります。特にシニア猫や運動量の多い猫には要注意です。
次に、おしっこが継ぎ目から染み込みやすいこと。フローリングの板と板のつなぎ目は、液体が入り込みやすい構造です。粗相があった場合、表面を拭いても下地まで染みてしまうことがあります。
そして一度染みると、部分補修が難しいこと。特に、コンクリートに直接貼られた「直貼りフローリング」の場合、下地まで染みてしまうと広範囲の張り替えが必要になり、原状回復費用が高額になりがちです。金額の目安として、フローリング張り替えは約6畳で5万円〜という相場も珍しくありません。
見た目の良さに惹かれがちですが、猫との暮らしにおいてはリスクの高い床材であることを覚えておきましょう。
クッションフロアが向いている理由
猫と暮らす賃貸では、クッションフロア(CF)が使われている物件の方が、比較的安心しやすい傾向があります。
表面が水に強い点が最大のメリットです。ビニール系の素材でできているため、粗相があってもすぐに拭き取れば染み込みにくい構造です。また、張り替えコストが比較的低く、フローリングに比べて材料費・施工費ともに安価なため、万が一張り替えが必要になっても、原状回復費用の精算額を抑えやすくなります。さらに適度なクッション性があるため、猫の走る音や着地音もフローリングよりは階下に伝わりにくい傾向があります。
もちろん、クッションフロアでも傷はつきますし、爪で引っかかれれば破れることもあります。でも、原状回復時のリスクを抑えやすい床材であることは間違いありません。
内見時にチェックしたいポイント(床まわり)
床材の種類を確認する際は、フローリングかクッションフロアかだけでなく、直貼りか二重床かも聞いてみましょう。担当者に「猫を飼うので床の素材を教えてください」と伝えれば、詳細を説明してもらえるはずです。
壁・クロスで見ておきたいポイント
床だけでなく、壁やクロス(壁紙)も確認しておきたい部分です。猫は壁で爪とぎをしたり、ジャンプの際に壁を蹴ったりするため、意外とダメージを受けやすい箇所です。
内見時は次の3点をチェックしてください。腰の高さまで見切り(境目)が入っているか、クロスが薄すぎないか、一面だけアクセントクロスになっていないか。
腰の高さで区切りがある場合、下部だけの補修で済むケースもあります。逆に、一面すべてが同じクロスだと、一部の傷でも全面張り替えを求められることもあります。アクセントクロスは特に材料費が高く、補修義務が生じた場合の支払い金額も大きくなりがちです。事前の確認が大切です。
壁の構造で補修範囲と費用が変わる
壁の仕様は、退去時の原状回復費用の精算に大きく影響します。「どこまでが入居者負担になるか」という説明を入居前にしっかり受けておくことで、退去時のトラブルを大幅に減らせます。
「通常損耗」と「故意・過失」の考え方
原状回復において重要なのが、通常損耗と故意・過失による損耗の区別です。
通常損耗とは、生活していれば自然に起きる劣化のこと。日焼けによる色あせ、家具の設置跡、経年による壁紙のくすみなどは入居者の負担にはなりません。一方、故意・過失とは注意すれば防げたと判断される傷みのことで、タバコのヤニ汚れ、釘穴、大きな破損などが該当し、入居者の責任とされることが多い損耗です。
猫による傷は「グレーゾーン」が多い
問題は、猫による傷や汚れは状況によって判断が分かれやすいということです。「ペット可物件だから多少の傷は通常損耗」と考える大家さんもいれば、「爪とぎ対策をしていなかったのは過失」と判断する大家さんもいます。
国土交通省のガイドラインではペット飼育による損耗について明確な基準が設けられていますが、実際の判断は大家さんや管理会社の方針によって異なります。だからこそ、事前に大家さんや管理会社がどこまで想定しているかを知っておくことが、後々の安心につながります。
また、火災保険に加入している場合、猫による傷・汚損が保険の補償対象になるケースもあります。礼金・敷金の金額とあわせて、保険の活用についても確認しておくと安心です。
内見時・契約前に確認しておきたいこと
四日市市内で猫と暮らせる賃貸物件を探す際には、床・内装について次の点を確認できると安心です。
- 床材の種類(フローリングかクッションフロアか)/直貼りか二重床か
- 過去にペット飼育歴があるか(原状回復の基準が見えやすい)
- 原状回復の考え方(特約の有無):「ペット飼育による損耗は全額入居者負担」などの特約がないか確認を
- 敷金・礼金・保証金の扱いと返金条件:ペット飼育の場合、敷金が多めに設定されていることも
「聞きにくい」内容ほど、あとからトラブルに
「こんなこと聞いたら嫌がられるかな…」と感じる内容ほど、あとからトラブルになりやすい部分です。原状回復の範囲、特約の内容、敷金精算の方法など、契約前に担当者から詳しい説明を受けておくことが大切です。
無理に一人で判断せず、猫専門の不動産会社など、確認できる環境を使うことをおすすめします。
なお、当社では猫と暮らす方を対象にした特別なサポートも行っています。詳しくは以下もご参考ください。
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相談室からのひとこと(完璧を目指さなくていい)
猫と暮らす賃貸で、床や内装を一切傷つけずに暮らすことはほぼ不可能です。
大切なのは、「傷をゼロにする」ことではなく、どこまで想定し、どう備えるか。床材や内装を正しく理解して選べば、必要以上に不安を抱えずに、猫との暮らしを楽しむことができます。退去時に慌てることもなく、安心して次の住まいへ進めます。
「この床材、うちの猫には大丈夫?」「原状回復、どこまで請求されるんだろう?」そんなときは、猫と暮らす住まい相談室で、原状回復まで含めて一緒に整理してみませんか。あなたと猫ちゃんが、安心して暮らせる住まい選びをサポートします。
猫と暮らす賃貸住宅選びの全体像はこちら
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