猫と安心して暮らすための賃貸住宅選び【③壁・原状回復の考え方】
こんにちは。
愛猫家のための不動産会社「ゴロゴロ不動産」のYASUKOです。
猫と暮らす住まいを探すとき、多くの方が気にするのが「壁の傷」や「退去時の費用」です。
- 猫の爪とぎで壁紙がボロボロになったらどうなる?
- ペット可物件なら原状回復は免除される?
- 退去費用はいくらくらいかかる?
実は私自身、以前の賃貸を退去した際、猫による壁の傷と臭いを理由に約20万円の原状回復費用を請求された経験があります。「ペット可物件だったのに…」と当時は驚きましたが、契約書の特約をよく読むと、クロス全面張替えと消臭クリーニングは借主負担と明記されていたんです。
この記事では、その実体験も踏まえて、猫と暮らす賃貸で後悔しないための「原状回復」と「壁トラブル」の考え方を、四日市の現場感覚で整理します。
原状回復とは?通常損耗との違い
まず知っておきたいのが、「原状回復=新品に戻すこと」ではないという点です。
国土交通省のガイドラインでは、費用負担をこう整理しています。
- 経年劣化や通常の使用による汚れ → 貸主(大家さん)負担:日焼けによる壁紙の色あせ、家具を置いた跡、画鋲の穴(数カ所程度)など
- 故意・過失や特別な使用による損傷 → 借主(入居者)負担:タバコのヤニ汚れ、大きな穴、ペットによる著しい傷や臭いなど
なお、東京都では独自のガイドラインも公開されており(東京都住宅政策本部「賃貸住宅トラブル防止ガイドライン」)、原状回復に関する考え方が十数年前よりもクリアーになってきています。四日市を含む三重県内の物件でも、この考え方は参考として活用できます。
猫による爪とぎはどちらに分類される?
多くの場合、猫による壁の破れや深い傷は「通常損耗」とは判断されにくいのが実情です。つまり「ペット可物件であっても、壁の張替え費用は借主負担になる可能性がある」ということを前提に考える必要があります。
「ペット可なんだから多少の傷は大目に見てもらえる」と考えるのは、残念ながら甘い期待かもしれません。飼い主として知っておきたい重要な前提です。
猫と暮らす賃貸で起きやすい壁トラブル
猫との暮らしで実際に多いトラブルを3つ紹介します。
① 爪とぎによるクロスの破れ・剥がれ
角や出隅、ドア横などは特に狙われやすい場所です。四日市の賃貸物件では汎用クロスが一般的なため、一部が傷んでも同じ品番のクロスが廃番になっていることが多く、壁一面のクロス張替えになるケースがよく見られます。費用は1面あたり数万円〜十数万円が相場です。
私(YASUKO)が請求された20万円の内訳も、クロス張替えが最も大きな割合を占めていました。「一部だけ補修」では色や質感が合わないため、業者に全面張替えを指示されたのです。

② トイレ周辺の汚れ・臭い
粗相があった際、アンモニア臭が壁紙や下地に染み込むと、消臭だけでは対応できないことも。石膏ボードごとの交換が必要になる場合もあり、業者に頼むと費用が高額になります。1匹でも粗相の習慣がある猫の場合は特に注意が必要です。

③ ドア枠・柱・畳のへりの削れ
木部の傷はクロスより修繕費が高くなる傾向があります。塗装や木材の交換が必要になると一箇所で数万円かかることも。また和室がある物件では畳のへりを爪でひっかける猫もいるため、畳のある部屋は要注意です。
「うちの子は壁で爪とぎしないから」と思っていても、環境が変わると行動が変化することも少なくありません。引っ越しのストレスや新しい環境への適応で、今まで見せなかった行動をすることもあります。

ペット可物件でも安心できない理由
「ペット可」と書いてあれば、すべて許容されるわけではありません。契約書の特約の内容が重要です。
例えば、次のような条件が定められていることがあります。退去時はクロス全面張替え、消臭クリーニング費用は借主負担、敷金〇ヶ月分は償却(返金なし)。
四日市エリアの費用相場(現場からの実情)
四日市周辺の賃貸物件では、ペット可物件の場合、ペット飼育許諾金として家賃1ヶ月分相当の上乗せが設定されていることが多く見られます。また、敷金2ヶ月の積み増しを求める物件も時々あります。
退去時のクリーニング費用は、1LDK〜2LDKの物件で4〜8万円前後が四日市では一般的な相場です。これに壁のクロス張替え費用が加わると、トータルでかなりの金額になることもあります。
一方、ペット共生住宅の場合は事情が異なります。大東建託などが展開するペット共生型の設備を持つ物件は、腰高で目地切りされたクロスなど、最初からペットと暮らすことを前提にした仕様になっています。このような物件では、敷金のペット飼育による積み増しがほとんど見られません。四日市でもこうした物件が少しずつ増えてきており、原状回復の不安が少ない選択肢として注目しています。
契約前に必ず確認したいポイント
ペット特約の内容(どこまでが借主負担か)、張替え範囲の基準(一部の傷で全面張替えになるか)、退去時クリーニング費用(金額の目安と内訳)。これらを契約前に管理会社や大家さんにお願いして確認しておくことが、退去時の「こんなはずじゃなかった…」を防ぎます。
「聞きにくい」と感じる内容ほど、あとからトラブルになりやすい部分です。ネットで調べるだけでなく、担当者に直接質問することを強くおすすめします。
退去時トラブルを防ぐための実践対策
猫との賃貸暮らしで大切なのは、「傷をゼロにすること」ではなく、想定して備えることです。効果的な対策を3つ紹介します。
①入居時の写真記録 ②爪とぎ場所の事前設置 ③壁面の保護
①最初からあった傷や汚れは必ず記録しておきましょう。日付入りの写真を部屋の四隅、ドア枠、窓枠まで細かく撮影しておくと、退去時に「これは元からあった傷」と証明できます。
②爪とぎ対策で最も効果的なのは、壁で爪とぎを始めてから対策するのではなく、最初から専用スペースを用意することです。特に出隅や出入口など、猫が爪とぎをしたくなる場所に爪とぎ器を設置してあげると、そこでするのが習慣化され、他ではあまりしなくなります。素材は段ボール・麻・カーペットなど、猫の好みに合わせて複数試してみてください。
③壁を物理的に守る方法としては、透明な保護シートを壁の下部に貼る、腰壁パネルを設置する、壁面家具(本棚・キャットタワー)を壁際に配置するという3つが実績のある手法です。また、ソファに装着できる専用の爪とぎシートも市販されており、肘掛けに設置すると対策になります。これらは退去費用を抑えるだけでなく、猫にとってもストレスの少ない快適な環境づくりにつながります。

オーナー視点を知ると選び方が変わる
大家さんが一番気にしているのは「次に貸せる状態に戻せるかどうか」です。再募集に時間がかかると家賃収入が止まります。だからこそ、管理会社を通じて原状回復を徹底させようとするのです。
特にペット飼育者の場合、「次の入居者が臭いや傷を気にして申し込まない」というリスクを懸念しています。逆に言えば、きちんと管理してくれる飼い主は大家さんに歓迎されます。定期的に掃除をし、爪とぎ対策を実施し、長く住んでくれる入居者は、空室リスクを下げる存在として評価されるのです。
猫と暮らす賃貸選びでは、「住む前」から退去時を想定しておくことが、長く安心して暮らすコツになります。
まとめ:傷をつけないより想定して選ぶ
猫との暮らしで大切な視点をまとめます。
- ペット可=自由ではないことを理解する
- 特約内容・費用相場を必ず事前確認する
- 壁トラブルは想定して入居前から対策する
- ペット共生住宅という選択肢も積極的に探す
間取りや広さだけでなく、原状回復の考え方まで含めて判断することが大切です。壁問題を前提に物件を選ぶことが、退去時トラブルを防ぎ、猫との穏やかな暮らしを守ることにつながります。
猫と暮らす賃貸住宅選びの全体像はこちら
相談室からひとこと
四日市市内の賃貸物件でも、壁の傷に関する原状回復費用は契約内容によって扱いが大きく異なります。「この物件の原状回復条件、厳しすぎない?」「壁の保護、どこに何を貼ったらいい?」そんな疑問や不安があれば、ゴロゴロ不動産にご相談ください。
私自身が20万円の請求を受けた経験があるからこそ、同じ思いをする方を一人でも減らしたいと思っています。猫と暮らす当事者として、また不動産の専門家として、原状回復のリスクも含めてあなたに合った物件選びをサポートします。
少しでも不安が残るなら、一人で答えを出さなくて大丈夫です。猫との暮らしを、安心してスタートできるように。まずはお気軽にご相談ください。
※ 無理な営業や、しつこい連絡は行っていません
この記事とあわせて読みたい関連記事:
ひとつでも不安が残ったら、そこで止まって大丈夫です。
※ 無理な営業や、しつこい連絡は行っていません









