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猫の脱走を防ぐ「安心感」のある賃貸の選び方(Ⅴ)

2026.08.03

猫の脱走事故が一番多いのは、実は「玄関を開けた瞬間」です

猫の脱走というと、窓やベランダを思い浮かべる方が多いかもしれません。でも実際に多いのは、宅配便の受け取りや帰宅時など、玄関のドアを開けたその一瞬に猫が飛び出してしまうケースです。

脱走は、猫にとっても飼い主にとっても大きなストレスと危険を伴います。交通事故や迷子のリスクだけでなく、慣れない屋外での恐怖体験は、猫の心にも長く影響を残します。

私たちゴロゴロ不動産の「5656(ゴロゴロ)スコア」では、この「安心感」を6軸のひとつとして、8項目・36点満点で評価しています。今回は「安心感」軸で私たちが何を見ているのかをお話しします。

「安心感」軸で見ている3つの視点

① 玄関の脱走対策(リビングドアの有無)

玄関を開けた瞬間に猫が飛び出さないためには、玄関と居室の間にもう一枚、リビングドアがあるかどうかが重要です。透明で猫の様子が見える引き戸タイプや、猫が自分で開けにくい取手の形状であれば、より安心感が高まります。5656スコアでは、この項目を特に重視すべき項目のひとつとして評価しています。

② バルコニー・窓・網戸の脱走防止性

屋外バルコニーは転落・脱走のリスクが高く、インナーバルコニー(室内側にあるタイプ)や、浴室乾燥機があって室内干しが完結できる間取りであれば、リスクを大きく減らせます。また、網戸は見た目以上に猫に開けられてしまうことがあるため、固定金具や後付けロックが設置できるかどうかも確認しています。

③ 室内の区画管理と見守り環境

来客時や外出前に猫を特定のエリアに留めておけるよう、各部屋にドアがあるかどうかも安心感につながります。刃物や火を扱うキッチン、洗濯機や薬品がある洗面・脱衣室への侵入を防げる間取りかどうかもあわせて確認します。さらに、外出中の様子を確認できる見守りカメラを設置しやすいインターネット環境が整っているかも、この軸の評価対象です。

代表の小阪はキャットシッター(JPLA)としても活動しており、留守番中の猫の見守りやトラブル対応の相談を数多く受けてきました。その中で感じているのは、脱走は「性格の問題」ではなく「間取り・設備の問題」であるケースが非常に多いということです。同じ猫でも、リビングドア一枚の有無で、脱走リスクは大きく変わります。

④ 万が一に備える:迷子対策も忘れずに

猫は犬と違って完全室内飼育が基本となる動物ですが、どれだけ住まいの工夫をしても、地震などの大きな音に驚いてパニックになるなど、脱走を100%防ぎきることは難しい場合もあります。環境省も、猫を室内で飼うことを基本としつつ、ドアや窓の隙間からの脱走防止に日頃から注意するよう呼びかけています。

住まいの対策とあわせて、万が一の脱走に備えたマイクロチップの装着や、首輪への迷子札の取り付けも、家族の一員である猫を守るための大切な予防策です。身元が分かる情報があれば、保護されたときに飼い主のもとへ戻れる可能性が高まります。日頃からの備えが、いざというときの安心感につながります。

詳しくは、環境省「迷子にさせないために」や、獣医師監修の「猫にマイクロチップ・迷子札は必要?」もあわせてご確認ください。

マイクロチップを入れる直前

物件選びでよくある見落とし

「玄関に鍵をかければ大丈夫」と思ってしまう
脱走のリスクが高いのは施錠のタイミングではなく、ドアを開け閉めするその瞬間です。玄関と居室の間に猫の動きを止められる一枚があるかどうかが、実は最も重要なポイントです。

網戸があれば換気は安心、と思い込んでしまう
網戸は人の出入りを防ぐものであって、猫の脱走を防ぐようには設計されていません。特に力の強い猫や好奇心の強い猫では、網戸を自分で開けてしまうことがあります。

ワンルームの解放感を優先し、区画管理を見落としてしまう
開放的な間取りは魅力的ですが、来客時や外出前に猫を安全なエリアに留めておけないと、思わぬ事故につながることがあります。間仕切りやペットドアの設置可否まで確認しておくと安心です。

内見時にチェックしたい5つのポイント

  • 玄関と居室の間にリビングドアがあるか、猫が自分で開けにくい構造か確認したか
  • バルコニーが屋外型か、転落・脱走を防ぐ工夫があるか確認したか
  • 網戸に固定金具や後付けロックを設置できるか確認したか
  • キッチン・洗面脱衣室への猫の立ち入りを制御できる間取りか確認したか
  • 見守りカメラを設置できるインターネット環境が整っているか確認したか

まとめ:次回は「利便性」を解説します

「安心感」は、日々の暮らしの中で「もしも」を未然に防ぐための軸です。内見のときは、玄関を実際に開け閉めしてみる、網戸を触ってみるなど、猫の目線・動きを想像しながら確認してみることをおすすめします。住まいの工夫とあわせて、マイクロチップや迷子札の備えも、ぜひ見直してみてください。

次回は、動物病院やペット用品店へのアクセスなど、日々の暮らしやすさを見る「利便性」軸について解説します。

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