猫と暮らす部屋選びの「利便性」チェック講座(Ⅵ)
もし今、猫が急に体調を崩したら、何分で病院に着けますか?
物件選びで「駅から徒歩何分か」を気にする方は多くても、「動物病院まで何分か」を気にする方は、実はそれほど多くありません。でも、猫と暮らすうえで本当に重要な移動時間は、駅までの距離ではなく、いざというときに動物病院へたどり着ける時間かもしれません。
猫は体調不良を隠す動物と言われています。異変に気づいたときにはすでに症状が進んでいることも多く、そこからの移動時間が、そのまま猫の負担に直結します。
私たちゴロゴロ不動産の「5656(ゴロゴロ)スコア」では、この「利便性」を6軸のひとつとして、8項目・36点満点で評価しています。今回は「利便性」軸で私たちが何を見ているのかをお話しします。
「利便性」軸で見ている3つの視点
① 動物病院へのアクセス
急病や夜間対応など、猫の医療アクセスは利便性の中でも最も重要な項目です。徒歩10分圏内に動物病院があるかどうかを軸に、車での所要時間もあわせて確認しています。5656スコアでは、この項目を特に重視すべき項目のひとつとして評価しています。
② 猫用品・日用品の調達環境
フード・猫砂・おもちゃといった消耗品は、日常的に買い足す機会が多いものです。ホームセンターやペットショップ、スーパー、コンビニへのアクセスは、日々の暮らしやすさに直結します。特に猫砂は重さもあるため、車での移動時間も含めて確認しておきたいポイントです。
③ 移動利便性(駅・車道路・駐車場・ゴミ出し)
最寄り駅からの距離は、通勤・通院など人側の移動利便性として引き続き重要です。あわせて、猫の急病時に車で迅速に移動できるよう、幹線道路やICへのアクセス、駐車場の有無・費用も確認します。また、猫のトイレ砂やフードパウチなどでゴミの量が増えやすいため、ゴミ出し環境の利便性も評価対象に含めています。
猫と暮らしていると、体調の変化に気づいてから病院に着くまでの時間がそのまま不安の大きさになる場面が何度もあります。代表の小阪自身、猫と暮らす当事者として、また日々の相談対応の中で、「近くに動物病院があるかどうか」が住まい選びの安心感を大きく左右することを実感してきました。
④ もしもの夜間・救急対応も確認しておく
動物病院は、人間の病院と違って夜間や休日に対応している施設が限られています。かかりつけの動物病院が近くにあっても、診療時間外に猫が急変した場合は、別の救急対応施設を探す必要があることも少なくありません。

三重県・四日市市エリアでは、公益社団法人名古屋市獣医師会が運営する「名古屋夜間動物救急センター」の協力病院として、四日市市内の複数の動物病院が登録されています。日頃から、かかりつけの動物病院が夜間対応をしているか、対応していない場合はどこに連絡すればよいかを確認しておくと、いざというときに落ち着いて行動できます。
詳しくは、公益社団法人名古屋市獣医師会「名古屋夜間動物救急センター 協力病院」や、四日市市の救急・夜間診療対応の動物病院一覧もあわせてご確認ください。
物件選びでよくある見落とし
駅からの近さを優先し、動物病院の場所を確認しないまま契約してしまう
人の通勤・通学の利便性は重要ですが、猫と暮らす場合は動物病院までの経路もあわせて確認しておくと、いざというときに慌てずに済みます。
「近くにスーパーがあるから大丈夫」と猫用品店の存在を見落としてしまう
日用品はスーパーで揃っても、猫砂やキャットフードのまとめ買いができる店舗が遠いと、毎回の買い物の負担が積み重なります。
車がない前提で物件を選び、駐車場の確保に後から苦労してしまう
今は車を持っていなくても、猫の通院や災害時の移動を考えると、駐車場を確保しやすい立地かどうかは知っておいて損はありません。
内見時にチェックしたい5つのポイント
- 徒歩・車それぞれで、最寄りの動物病院までの所要時間を確認したか
- かかりつけの動物病院が夜間対応しているか、していない場合の連絡先を確認したか
- ホームセンターやペットショップなど、猫用品を調達できる店舗までの距離を確認したか
- スーパー・コンビニなど、日常の買い物のしやすさを確認したか
- 駐車場の有無・費用・空き状況を確認したか

まとめ:6軸シリーズはこれで完結です
「利便性」は、日々の暮らしやすさだけでなく、いざというときに猫を守れるかどうかにも関わる軸です。今回で、5656スコアを構成する6つの軸「快適性」「安心感」「猫適性」「安全性」「経済性」「利便性」の総論をすべてご紹介しました。
それぞれの軸は独立しているようで、実は互いに関係し合っています。たとえば「安全性」の高い建物でも「利便性」が悪ければ、猫の急病時に不安が残ります。「経済性」だけを優先すると「快適性」が犠牲になることもあります。5656スコアは、この6つの軸をバランスよく見ることで、猫と人、双方にとって心地よい住まいを見極めるための指標として設計しました。
今後は、56の評価項目それぞれをさらに深掘りする記事を、少しずつ公開していく予定です。ぜひ続けてご覧ください。
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